SAC’s blue の きゃの です。
このページでは、コーチング中にも質問の多い、精神障害者保健福祉手帳について解説します。
精神障害者保健福祉手帳とは

精神障害者保健福祉手帳とは、一定程度の精神障害の状態により日常生活や社会生活に制約があることを認められた方に交付されるものです。(ADHDなど発達障害のある方も取得できるのはこの手帳です)
障害者手帳は障害者雇用枠での就労、税制の優遇処置や公共料金の割引などの支援・サービスを受けるための証明書となります。
ADHDの方にとっても取得することによるメリットは非常に大きく、お医者様からADHDの診断を受けている方には申請することをお勧めします。(SAC’s blueきゃの自身も手帳を取得済です。)
精神障害者保健福祉手帳の対象について
医師からADHDの診断を受けていて、初診日から半年以上経過している方が対象となります。
申請の際の必要書類は後述しますが、初診日から半年以上経った時点で主治医の診断書を提出する必要があります。
障害等級と判定基準について
精神障害者保健福祉手帳には、障害の状態や及ぼす影響の大きさによって、一級から三級までの障害等級があります。
1級 | 精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
2級 | 精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの |
3級 | 精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの |
詳細は後述しますが、等級によって受けられる支援の内容が変わります。
障害等級の判定は手帳の申請が受理された後、医師の診断書を元に審査が行われ決定されます。
更新について
精神障害者保健福祉手帳は2年ごとの更新が必要になります。
2年ごとに医師の診断書などの必要書類をそろえるのは手間ではありますが、その分受けられるサポートも大きいです。
精神障害者保健福祉手帳を取得するメリット
①障がい者雇用枠での就労が可能となる

障害者手帳を取得することで、障がい者雇用枠での就労が可能となります。
障がい者雇用枠での就労の場合、企業側と自身の持つ障害(ADHDなど)に対して、どのような合理的配慮を受けながらの就労が必要か話し合い、取り決めた上で入社することができます。
一方、障害者手帳を持っているからといって、一般雇用枠で就労できなくなるわけでも、会社に手帳の所有を申告する義務もありません。
いわゆるオープン就労(障害を会社に開示して就労)、クローズ就労(障害を会社に開示せずに就労)を自身で選ぶことができます。
自身の状況に応じて一般雇用枠(オープン、クローズ)と障がい者雇用枠を選ぶことができるため、純粋に就労の選択肢の幅が増えるイメージと考えて貰えれば良いと思います。
②経済的な支援が受けられる

障害者手帳を取得することで、税金の控除や公共料金・交通機関の割引など、様々な経済的メリットがあります。
税金の控除
個人的に一番大きな経済的メリットと感じているのは、障害者控除による所得税・住民税の控除が受けられることです。
控除額は障害等級に応じて、以下の表のとおりです。
控除の種類 (障害等級) | 所得税 | 住民税 |
---|---|---|
障害者控除 (2級, 3級) | 27万円 | 26万円 |
特別障害者控除 (1級) | 40万円 | 30万円 |
参照: https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/03_2.htm
交通機関の割引
交通機関を利用するときに割引が受けられるのも大きなメリットです。
交通機関によって割引額は様々ですが、障害等級に応じた交通費の割引を受けることができます。
また、単独利用か介護者とともに利用するかで、受けられる割引が変わります。
障害等級 | 旅客運賃減額の区分 | 主な割引内容 (JR 場合) |
---|---|---|
1級 | 第一種 | 【単独利用】 普通乗車券 5割引 (片道100kmを超える場合のみ) 【介護者とともに利用】 普通乗車券/定期券/回数券/特急券 本人・介護者ともに5割引 |
2級 | 第二種 | 【単独利用】 普通乗車券 5割引 (100kmを超える場合のみ) ※介護者とともに利用する場合の割引は12歳未満の障害児に限る |
3級 |
施設利用料の割引
美術館や体育施設などの施設を利用する際にも障害者割引が適用されます。
施設によっては無料で利用できるところもたくさんあります。(私きゃの自身はお寺巡りなどをする際に重宝しています。)
全国で障害者手帳が使える場所については、下記のサイト「障害者手帳で行こう!〜全国版〜」から参照するのがおすすめです。

精神障害者保健福祉手帳の取得方法
ここからは、精神障害者保健福祉手帳の取得・申請方法について解説していきます。
申請までの流れ
大きく分けて以下のフローで進みます。
障害者手帳を申請するための診断書は自治体ごとに決められた用紙に書いてもらう必要があり、医師に依頼する前にご自身で各自治体の窓口で用紙を受け取ることが一般的です。
病院にもよりますが5000円程度の診断書発行費用を払い、医師に依頼します。
(医療保険の対象にはならないため全額自己負担)
必要な書類は後述します。
たいていの自治体では、郵送で『精神障害者保健福祉手帳の交付のお知らせ』が届くので、そのあと自治体の窓口まで行き、手帳を受け取ることができます。
申請に必要な書類
窓口での申請の際に必要な書類は、市区町村にもよりますが、基本的には以下の4点です。(詳細は申請する市区町村のHPを参照してみてください。)
必要な物 | 取得場所 |
① 医師の診断書 (自治体の指定の様式に書いてもらう) | 所定用紙の受け取り場所: 各自治体の福祉課 記入依頼場所: 主治医のいるメンタルクリニック |
② 本人の写真 (縦4cm×横3cm) | – |
③ 印鑑 (朱肉で押すもの) | – |
④ 本人確認書類・マイナンバーカード | – |
精神障者保健福祉手帳の更新方法
ここからは精神障者保険福祉手帳の更新について解説します。
ADHD当事者の方は手帳の更新を忘れるケースが非常に多いため要注意!
更新を忘れると障害者手帳は無効となり、再取得が必要となります。
更新時期について
精神障害者保健福祉手帳の有効期限は現行の手帳の申請受理日から2年間(受理日の2年後の月の月末まで)です。
手帳に記載されている有効期限の3か月前から更新手続きが可能となります。
更新に必要な書類
更新に必要な書類は基本的に以下の5点で、現行の障害者手帳が必要となる点以外は新規申請時と変わりません。(詳細は申請する市区町村のHPを参照してみてください。)
必要な物 | 取得場所 |
① 現行の障害者手帳 | – |
② 医師の診断書 (自治体の指定の様式に書いてもらう) | 所定用紙の受け取り場所: 各自治体の福祉課 記入依頼場所: 主治医のいるメンタルクリニック |
③ 本人の写真 (縦4cm×横3cm) | – |
④ 印鑑 (朱肉で押すもの) | – |
⑤ 本人確認書類・マイナンバーカード | – |
更新に要する時間について
窓口で申請してから交付され役所に届くまでに1~2か月ほどかかる場合がほとんどです。
個人的なおススメとしては、期限切れの4か月くらい前には各自治体の窓口で所定の用紙を受け取り、医師に診断書を書いてもらい、窓口での申請が可能となる3か月前にすぐ申請するのが理想的です。
更新前に手帳の有効期限が切れてしまった場合
更新前に障害者手帳の有効期限が切れてしまった場合、再申請(新規発行)が必要となります。
なお、窓口で申請してから交付までの間に有効期限が切れてしまった場合、期限が切れてから交付まで障害者手帳を使用することはできませんが、更新自体は問題なく実施されます。
まとめ
ここまで精神障害者保健福祉手帳のメリットやその取得・更新方法について解説してきましたが、精神障害者保健福祉手帳を申請するのは、人によっては心理的な抵抗があるかもしれません。
しかし、申告しなければ家族や会社の同僚などに伝わる心配はない上に、受けられるメリットが大きいので、SAC’s blueきゃの個人としては手帳の取得を推奨しています。
(ただし、税金の控除を受ける場合には、会社の経理部門を通して障害者手帳の取得がバレる場合もあるので注意)
以上、精神障害者保健福祉手帳の取得を検討している方にとって、本記事が少しでも助けになっていましたら幸いです。
またSAC’s blueでは、他にもADHDの初診を検討している方のための記事もこちらに作成していますので、良かったらご覧ください。
それでは、またコーチングでお会いしましょう!
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